突然ソロを任されて、ステージに立った私。
スポットライトの中で立ち尽くし、一音も吹けませんでした。
照明さんも困ったであろう、あの“沈黙のソロ”。
その経験が、私を「緊張しない自分」に変えてくれました。
今では、本番が大好き。ステージに上がることは快感です!
突然のソロ依頼
舞い込んだ予想外の役割

本番が来週に迫っていた時、
「…ここのソロ…あぱち吹いてみようか!?」と、
急にソロを任されることになりました。
先輩の代打として、私がソロを吹くように指示されました。
(その先輩は塾かなんかで急遽休みになったらしい。)
おいおい、ちょっと無理だよ
渡された楽譜は、譜読みすらしていない状況。
楽器の編成上、私しか代わりがいないことは明らかではあった。
私は、驚きながら、顧問に言われたことに反論できず、
「やるしかない」と、練習を始めました。
その時の私はまだ初心者に毛が生えた程度の実力でした。
ステージに立ったけれど…
心は不安でいっぱい

本番の日を迎えました。
いよいよ私がソロを任された曲が始まります。
気分は最悪。
「できない」「怖い」「ソロのフレーズが来ないでほしい」と思っていました。
楽譜は覚えていたし、 演奏もできるはずでした。
それでも、怖い気持ちが強くて仕方ありませんでした。
立ち上がったけれど
ソロの演出では、立ち上がって注目を集める形になっていました。
曲が進み、私のソロの1小節前。
「いまだ!」と思い、客席に向かって立ち上がりました。
そして、私は1音も吹かなかったのです。
立ち上がっただけで、演奏は終わってしまいました。
スポットライトの中、ただ立ち尽くす
スポットライトの中で、私は突っ立っているだけでした。
あのぴかぴかの照明の中で。
よく頭の中が真っ白と言いますが、
この時の私は、スポットライトで視界が真っ白だったのでしょう。
照明さんも、焦ったでしょうね~
明らかな私の失敗でした。
完璧主義の私は、その瞬間に心が崩れました。
恥ずかしい、怒られる、迷惑をかけた…
自分の失敗が大きすぎて、怖くなり、控室に戻ったあと大号泣してしまいました。
「怒られる」、「迷惑をかけてしまった申し訳ない」
とあなたの中をぐるぐる。
ソロのフレーズが終わって、自分の席に座った後の記憶がありません。。。。
誰も私を責めなかった
怒られると思っていたけれど…

私は、涙が止まりませんでした。
でも、気づいたんです。
先生も、仲間も、誰も私を責めなかったのです。
完璧じゃなくても、受け入れてもらえた
私の完璧主義には、「怒られたくない」という気持ちが根底にあります。
怒られなかったことに、正直ほっとした自分がいました。
失敗しても、受け入れてもらえたことが、私にとって大きな気づきでした。
(というか、失敗がでかすぎて、かわいそうで、責められなかったんだよーーー!!)
ステージでの自分の変化
優しさに触れて、心がほどけた
私を変えてくれたのは、顧問や仲間の優しさでした。
その優しさに触れて、
心の底から、「申し訳ない!!」という気持ちを味わいました。
そして、そのあとに
「失敗しても死にゃーしない」と思えるようになりました。
失敗したことは、大反省だし、メンバーみんなに大謝罪です。
それははそう。
でも、この経験以来、本番前に緊張しなくなったのです。
緊張よりも、ワクワクが勝つように

今の私は、演奏のときも、プレゼンで話すときも、緊張はほんの少しです。
緊張よりも、ワクワクした気持ちのほうが強くなりました。
人の前に立つと、「これこれ~」と気持ちよくなるタイプです。笑
ちょっとくらい間違えても、「これはアレンジです」と思えるようになりました。笑
そんな気持ちで、ステージに立てるようになったのです。
自信は、準備から生まれる
もちろん、最大限の努力をして当日を迎えることが大前提です。
ろくに練習していないのに、「これが良い演奏なんです~」とは言えませんよね。
「ここまで準備したから大丈夫」と思えるまで準備をしたときに、
胸を張ってステージに立てます。
自信を持って演奏することで、音にもその気持ちが表れるように信じています。
※逆に私は、ゲネプロは、死ぬほど緊張します。。
失敗がくれたこと

あの日の失敗が、「完璧にしなければ」という私の固い考えをほぐしてくれました。
特に学生の演奏の良さは、部員みんなの一生懸命に取り組む姿!
(出身校でもない学校の定演行ったりします^^)
音楽的な正解はあるにしても、それ以上に「楽しむこと」が大切だと感じています。
楽しめるように、日々努力をするんですよね~

あの瞬間を思い出す度に、心が”ひゅっ”っとなります><
吹奏楽は、このあと10年間続きました。ステージに上がる快感が最高!
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