【不登校体験談】将来が不安な時に/絵本「だいじょうぶ だいじょうぶ」(いとうひろし)

 私は小学生の頃、学校に行けませんでした。将来が不安で、自分に明るい未来が待っているなんて思えませんでした。そんな時に私を助けてくれた本。「だいじょうぶ だいじょうぶ」(いとうひろし)読めば、きっと心が軽くなります

 私がこの本と出会ったのは、年長さんの頃。 幼稚園に行き渋りをしていたときのことです。母に渡されたこの本は、大人になった今も、定期的に開いています。部屋に飾って大切にしています。

不安だった不登校時代

 「だいじょうぶだいじょうぶ」この言葉が私の不安な気持ちに寄り添い、私を前向きにしてくれました。不登校で、どうしても学校に行けない自分。このままではどうなってしまうのか。大人になれるのか。私はずっと苦しいまま生きていかないといけないのか。

学校に行きたいのに、なにもできない

 不登校だったとき、私はずっと学校に通える人になりたいと思っていました。そう思っていても、どうしても身体が動かない。不安から緊張して、吐き気がして、さらに不安が強くなる。何もできないという状況でした。

夜お布団に入ったときに、唱えていたこと

「神様、お願いします。3か月後には元気になって学校にいける私にしてください」

家族にばれないように自分の布団にもぐり、私はお願いしていました。

 この時、私は小2、3だったと思います。そうやって神様にお願いすることぐらいしか、自分にできることが分かりませんでした。「学校に行けない=人と違う私」。みんな自然と大人になっていきそうだけど、私は、大人になれるのだろうか

 私はずっとこのまま成長しないままなのではないか、と日々不安に思っていました。さらに、それを言葉にして伝えるスキルもまだなかったんですよね。

おまじないの言葉

 私は、不安に押しつぶされそうなときに、この本を開いていました。お話の中で「ぼく」が不安を抱く姿が、自分と重なって見えたので、おじいちゃんが言うおまじないの言葉がわたしの心に響いたのでしょう。

「だいじょうぶ」なんとかなる

 この本では、タイトルの通り「だいじょうぶ」と励ましてくれます。今は不安でも、なんとかなる。まだ起こっていないことを不安に思わなくてもよい、ということを伝えてくれます。

 私が社会人になり、新しい環境でどんどん初めてのことが来るときにも、「だいじょうぶだいじょうぶ」を思い出していました。ピンチだったあの時も「だいじょうぶだいじょうぶ」と、乗り切ってきました。

大人になった今

 そして今、ある程度、大人にあれた私は「確かにだいじょうぶだったな~」と、思えることがほとんど^^

 つらかったことも、良い思い出になっていることばかりです。

 今が苦しかったとしても、ずっとこのままではないし、不安が的中することも少ない。的中したとしてもその時に考えればよいことですよね。子どもの頃からずっと私を支えてくれた作品です。

 この本を読むと不思議と、根拠なしに、「うん、だいじょうぶ!いけるいける!」とか「うん、今日はもう寝よう!」とすっきりした気持ちになれますよ^^

日々のモヤモヤを解決してくれる相棒

 私は、大学卒業後、様々なタイプの子どもたちを支援する仕事をしています。今までたくさんの子どもと出会ってきました。子どもたちと関わるようになって私は次のように思うようになりました。「自分のことを前向きに捉えてほしい(好きでいてほしい)」「大きくなることを楽しみにしてほしい」ということ。そのマインドは、「だいじょうぶだいじょうぶ」からきているのではないかなと思うこともあります

 子どもたちの世界では、日々たくさんの変化があり、気持ちも変わっていくことでしょう。楽しそうにしているように見えても、モヤモヤを持っているかもしれません。その気持ちを言葉にできないこともあるかもしれませんよね。そんな時に、寄り添える大人になりたいと思います。そして、そんなときにこの本を読んでもらいたいです。何度も読み返して、自分の相棒にしてください(^_^)

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