「毎日は同じことの繰り返しに見えて、少しずつ変わっていく……」そんな変化に、ふと切なくなることはありませんか?
群ようこさんの小説『福も来た パンとスープとネコ日和』は、シリーズ2作目。愛猫タロとの別れを抱えたまま、しまちゃんと小さなお店を営むアキコの日々を描いた、温かな物語です。
この記事では、あらすじや登場人物といった基本情報に加え、読んだあとに心に残った3つのポイント(変化すること、変わらないでいること、新しい出会い)について、私の感想を交えながらゆっくり振り返っていきます。
前作を読んで「アキコたちはその後、どうしているんだろう」と気になっていた方は、ぜひ最後までお付き合いください♪
1.『福も来た パンとスープとネコ日和』とは 概要
作品基本情報
- タイトル:福も来た パンとスープとネコ日和(Amazonリンク)
- 著者:群ようこ
- 出版社:角川春樹事務所 ハルキ文庫
- 発売年:2014年 (文庫化:2016年)
5冊のシリーズ作品
- パンとスープとネコ日和
- 福も来た パンとスープとネコ日和 ※本記事の作品
- 優しい言葉 パンとスープとネコ日和
- 婚約迷走中 パンとスープとネコ日和
- 今日もお疲れさま パンとスープとネコ日和
パンとスープとネコ日和の記事はこちら⤵
2.超・簡潔にわかる!『福も来た パンとスープとネコ日和』

『福も来た パンとスープとネコ日和』は、愛猫タロとの別れから抜け出せずにいるアキコが、しまちゃんと小さなお店を営みながら日々を送る物語です。
お客さんの数は落ち着いてきていて、のんびりした時間を楽しみつつも、このままでいいのかと不安を感じるアキコ。
周囲の人たちとのやり取りを通して少しずつ考えを深めていく様子が描かれています。
変わっていく日常の中でも、自分らしくいることの大切さを感じられる一冊です。
登場人物
アキコ 主人公。スープとサンドイッチのお店を営む。前作で愛猫タロを亡くし、その悲しみを引きずっている。
しまちゃん アキコのお店で働くアルバイト。アキコと一緒にお店を切り盛りしている。
そのほか、お向かいのカフェのママや、料理学校の先生、お寺の住職夫婦など、前作から引き続き登場する人たち
超・簡潔にわかる!結末までの流れ(ネタバレ)
何が起こるのか、物事の展開だけをまとめると以下の通り!
①タロを亡くした悲しみを抱えたまま、しまちゃんとお店の日々が続く
②お客さんの減少や周囲の変化に、お店のあり方を悩む
③周りの人とのやり取りを通して自分らしさを取り戻し、新しい出会いが訪れる
おいしそうなスープやサンドイッチ、穏やかな人間関係が前作と同じように丁寧に描かれていて、「こんな生活ができたらいいな」と感じながら読み進められました。
この空気感を楽しむという目的でも十分に満足できます。
アキコがお店の方針に迷う姿は、「自分がどうありたいか」という問いをされているかのようでした。
個人的には、カフェのママのお宅に伺う場面が好きです✨
3.『福も来た パンとスープとネコ日和』|自分らしく心地よく生きることを考える
『福も来た パンとスープとネコ日和』は、変化していく日常の中で自分らしくあり続けること、そして新しい出会いについて描かれています。
ここでは、私が考えた点を3つまとめてみました。読書後の振り返りの時間のおともに読んでくださいませ♪
「現実は常に変化している」|変化すること

喫茶店のママにも、料理学校の先生にも、老いは訪れています。
ママの楽な恰好での通勤、喫茶店の将来の話、アキコを自宅に招いて聞かせてくれたママの過去の話。料理学校の先生のけが。
アキコのお店がある商店街にも、少しずつ変化が訪れています。
- 周りの人たちにも老いや変化が訪れている
- 商店街の様子も少しずつ変わっていく
- 変わらない日常はない
同じような毎日と感じることもあるけど、確実に少しずつ変化しているのだと再確認しました。
今この時が続くわけではない…分かってはいるけど、それに直面した時の切なさと言ったら…!
「店主がちゃんとしていれば大丈夫。あたふたしない」|変わらないでいること

お客さんが減っている現状に、メニューを新しくしたほうが良いのかと悩むアキコ。
喫茶店のママに連れて行ってもらったレストランの夫婦の話を聞いたり、料理学校の先生に料理を見てもらったりする中で、自分らしくいることを改めて決意します。
- 周りが変わっても、自分の大切にしたいことは守る
- あたふたせず、自分らしくいること
- ときには「これでいいのかな」と見直す柔軟さも持つ
現実は常に変化していくから、それに対応する柔軟性も大切だと思うけど、
自分の大切にしたいことを守っていくことはなによりも大切にしたいものではありますね。
「別れがあれば、出会いもある」|新しい出会い、つながり

前作でタロが死んでしまい、アキコは本作でもタロの死を引きずっています。
それでも本作の最後には、うれしい出会いが待っていました✨
しまちゃんにも出会いがあったことが分かり、うれしかったです。
- 大切な存在との別れは、簡単には乗り越えられない
- それでも新しい出会いは訪れる
- 人との出会いはエネルギーになる
別れの悲しみを抱えたままでも、人生は続いていく。
すぐに、次回作も読みたくなる読後感でした。
4.読了後にしたこと✨

自分の「心地よい場所」を考えてみた
129ページのお寺の場面で、心地よい空気感を持つ場所についての話が印象に残りました。
私にとっての心地よい場所はどこだろう、と考えてみました。
朝のベランダ
コーヒーを自分のデスクで飲む時間
寝る前のソファでの読書
カフェで読書したり、ノートを書いたりする時間
掃除したあとの部屋
何も置いていない机の上
考えてみると、心地よい場所は「整っている場所」が多いことに気づきました。
この本を読んだことで、自分の暮らしを整える(掃除・片付け)ことのモチベーションになりました。
5.『福も来た パンとスープとネコ日和』|まとめ

『福も来た パンとスープとネコ日和』を読んで、私が特に考えたことは次の3つです。
- 現実は常に変化していること
- 変わっていく中でも、自分の大切にしたいことを守ること
- 別れがあれば、新しい出会いもあること
変化にあたふたせず、自分のペースで暮らしを整えていきたいと改めて感じました。
私自身もこの本を読んで、「変わっていく日常の中で、自分が守りたいものは何だろう」と、ゆっくり考えることができました。
さらに、この一冊をきっかけに、自分の「心地よい場所」を考えてみたりと、本を読み終えたあとも楽しい時間が続きました。
シリーズは全5冊。次は3作目『優しい言葉 パンとスープとネコ日和』を読むのが楽しみです。

ここまでご覧いただきありがとうございました!
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