中学生の読書感想文サポート|『君の火がゆらめいている』のテーマ整理と例文

本は読み終わったけど、いざ「読書感想文」となると、何を書けばいいのか迷ってしまう人も多いと思いのではないでしょうか。

この記事では、あなた自身のことばで、ムリなく感想文を書けるようになることを目指しています。

2026年の課題図書 『君の火がゆらめいている』 を題材に、物語の内容が思い出せるように、まとめました。

この物語は、障害のあるきょうだいを支える「きょうだい児」の視点から、「相手を知ること」「自分の気持ちに気づくこと」「誰もが自分らしく生きられる社会」 について考えさせてくれる物語です。様々な視点から書くことができます。

感想文を書くときに役立つ“考える材料”が自然に見つかるように構成しています。

読書感想文に間違いはありません♪

(※本を読み終わってから、必要なところだけ使ってください✨)

1.本の基本情報

『君の火がゆらめいている』のハードカバーの表紙
  • タイトル: 君の火がゆらめいている
  • 著者: 落合由佳
  • 出版社/出版年:講談社/2025年
  • 課題図書の対象学年: 中学校の部(第72回 読書感想文コンクール 2026)

2.超・簡潔にわかる!『君の火がゆらめいている』

学校の水道。物語の中に学校が出てくることをイメージ

障害のある双子の姉・菜々美を支えて生きてきた葉澄(はすみ)が、 さまざまな人との出会いを通して 「きょうだい児」としての考え方を見つめ直していく物語。

障害を持つ本人だけでなく、 家族が抱える葛藤や苦しさ、そして成長を知ることができる作品です。 小6から中3までの4年間を描き、葉澄の心の変化が丁寧に積み重ねられています。

葉澄と菜々美は双子/主な登場人物

葉澄(はすみ) 主人公。双子の姉を支えることが“当たり前”になっているが、 その生活や考え方に少しずつ違和感を覚え始める。

菜々美(ななみ) ASDと知的障害を持つ葉澄の双子の姉。 中学まで支援級に在籍。 彼女の存在が、葉澄の生き方に大きな影響を与えている。

圭太(けいた) きょうだい児サークルで出会う少年。 弟に障害があるが、葉澄とは違う境遇で育っている。 彼との会話が、葉澄の価値観を揺さぶる。

倫(りん) 葉澄・菜々美の同級生。 ある出来事をきっかけに距離ができるが、 菜々美への理解を深め、再び仲間となる。

超・簡潔に分かる!結末までに起こること

小6の葉澄は、菜々美を支える生活に“違和感”を持ち始める。 家族のために我慢する日々の中で、「本当の気持ち」に気づき始める。

きょうだい児サークルで圭太と出会い、考えが揺れ動く。 仲が悪くなっていた倫とも再びつながり、 人との関わりの中で“自分の気持ち”を言葉にできるようになっていく。

中学卒業。葉澄も菜々美も、それぞれの夢に向かって進み始める。 “姉のためだけじゃない、自分の人生を選んでいい” そう思えるようになり、未来へ一歩踏み出す。

低学年の課題図書の解説はこちら

『なにか いいこと あった?』読書感想文の書き方【夏の課題図書/小学校低学年】 「夏の課題図書シリーズとして『まこちゃんとコトバロボ』の読書感想文の書き方を紹介する低学年向けアイキャッチ画像」 『まこちゃんとコトバロボ』読書感想文の書き方【夏の課題図書/小学校低学年】

3.感想文のネタ集め!|本作から考えたことをまとめる

『君の火がゆらめいている』は、きょうだい児が抱える葛藤の物語。周囲の人との関わりで考え方が変わっていく葉澄。

ここでは、感想文を書くうえで、テーマにしたら書きやすそうな内容を書き出してみました!

※あくまでも一例です。読書感想文に間違いはないので、ぜひ自分の感じたことを書いてみてくださいね♪

「しょうがない」|“きょうだい児”という立場

夕方の空「しょうがない」気持ちをあらわすイメージ

ななみを支えることが日常になっている葉澄。

家の中だけでなく学校や出掛けた先でも、葉澄は自然に姉をサポートしています。

不公平感やモヤモヤを抱えながら、「しょうがない」と自分に言い聞かせて生活しています。

葉澄の日常を追うことで、

「きょうだい児はどんな“見えない負担”を抱えているのか」

「“しょうがない”という言葉の裏にどんな気持ちが隠れているのか」 と、気づくことができます。

  • 家族のために我慢する日常 — 葉澄の“当たり前”が、実は大きな負担であることに気づける
  • 将来まで“しょうがない”で決めてしまう危うさ — 美容師になる未来を自分の気持ちより家族の期待で考えてしまう
  • 不公平感とモヤモヤ — 外食ができない、菜々美中心の生活…「わたしだって頑張っている」という気持ち

“しょうがない”は、きょうだい児の葉澄が抱える現実を映す言葉


この視点を持つだけで、物語の読み取りはぐっと深くなります。

「まずは相手を知ること」|理解や共感への第一歩

菜の花が咲いている道。相手を知ることのメリットをイメージ

社会の中には、他人のことを“よく知らないまま”判断してしまう人がいます。

物語の中でも、悪気をもってクラスの友達にからかわれるようなことがあったり、

悪気がなくても学校で葉澄が「無理しないでね」と気遣われたり、 「将来は福祉の道に進むんでしょ?」と当然のように言われたりする場面があります。

相手を知らないままの決めつけや区別されることが、葉澄を傷つけてしまいます。

そんな中で先生が言う 「まずは相手を知ること」 という言葉は、物語全体の価値観を支える大切なメッセージです。

人はみんな違う。 その違いを知ることが、理解や共感の第一歩になります。

また、同じ境遇として出会った葉澄と圭太ですが、同じきょうだい児であって状況は人それぞれ。

言葉にして話すことで、ようやくお互いの状況がわかるのです。

  • 決めつけの言葉が生む距離 — 「無理しないで」「福祉に進むんでしょ?」という“思い込み”が葉澄を苦しめる
  • 人はみんな違うという前提 — 障害の有無、家庭の事情、得意・不得意…背景はそれぞれ
  • 知ることが理解の第一歩 — 理解や共感、支援はその先にあること

「まずは相手を知ること」は、相手を理解するための“入口”になる言葉。

そして、これは障害の有無に関わらずすべての人に当てはまることだと考えました。

「どんなひとでも当たり前に生きていける世界であってほしい」|基本的人権としての“生きる自由”

観覧車と空。生きる自由を表すイメージ

「みんなが自分らしい生活を送れる社会であってほしい」という願いに強く共感しました。

障害の有無や生まれた家庭の状況は、人生に大きく影響しますし、変えられない事実です。

「個性」という言葉だけでは片づけられない現実があることは、本作からリアルに感じたことと思います。

その上で、 社会がお互いを知り、必要な配慮やサポートを受けられることが“当たり前”であってほしい と、考えることができます。

それは障害を持つ方本人だけでなく、その家族、きょうだい児や友達などすべての人に当てはまることです。

  • 誰もが自分の人生を選べる社会 — 障害の有無や家庭環境に関係なく、やりたいことを選んで生きていける
  • “役に立つかどうか”ではなく“その人らしさ”を尊重する — 人の価値は条件で決まらない
  • 基本的人権としての“生きる自由” — 人が当たり前に持つ権利につながる視点

「どんなひとでも当たり前に生きていける世界であってほしい」という言葉は、
物語の枠を超えて、私たち自身の社会を見つめ直すきっかけになります。

人の基本的人権については、こちらの本がおすすめ✨

『こども六法 第2版』|法律が人を守る。支援に迷った私に響いた一冊

“良心の火”|胸の奥でゆらめく“あたたかさ”と“痛み”

ろうそく。胸が暖かさを表現するイメージ

誰かを無視しようとしたとき、胸の奥がチリっと痛くなる。
逆に、思いやりをもって接することができたとき、胸があたたかくなることもありますよね。

本作ではこれを、“良心の火”と表現しています。

葉澄も、菜々美や周りの人との関わりの中で、
この「良心の火」がゆらめく瞬間を何度も経験します。

作品タイトルの「火」ともつながる大切な視点です。

4.全体をイメージすると、感想文はスラスラ書ける|全体の構成

感想文は、いきなり書き始めるよりも、まず“全体の流れ”をイメージするとスラスラ書けるようになります。

文章の順番が見えていると、書く内容が自然に決まり、迷わず書き進められます。

付箋にメモをして、構成を考えてみるのもおすすめです。

「どの順番で書くか」を決めるだけで、感想文はぐっと書きやすくなります。

私なら、以下のような順番で書いていきます。

読書感想文の構成

① この本を選んだ理由

・どうしてこの本を読もうと思ったのか

・表紙の雰囲気、テーマへの興味、先生にすすめられた、きょうだい児という言葉が気になった…など

「自分の関心と本のテーマをつなげる」と説得力が出る

② 印象に残った場面

・印象に残った場面やセリフ

・その場面を選んだ理由

・自分がどんな気持ちになったか、なぜそう感じたのか

③ 考えたこと・やってみたこと

・葉澄の気持ちをどう想像したか

・“きょうだい児”としての葛藤や、理解されないつらさについて考えたこと

・「まずは相手を知ること」という言葉から感じたこと

・自分の生活や経験と重ねて気づいたこと

・調べたことや読んでから行動してみたこと

(例:近くに放課後デイサービスはいくつある?知的障害雇用とは?など、知らなかったことを知らべてみるのもおすすめ!) 

④ まとめ

・この本を読んで一番心に残ったこと

・これから自分がどうしたいと思ったか

・読んでよかったと思う理由

6.『君の火がゆらめいている』感想文を書いてみました♪(ショートver.)

作文の原稿用紙と鉛筆、消しゴム。読書感想文を書くことを表しているイメージ

わたしも、実際に書いてみました!

要素だけを入れた簡単バージョンになりますが、全体のイメージが伝わればと思います。

感想文を書く際の参考にしてください。

(こちらの記事では本の内容をすべて書いているわけではないので、具体的ではない内容があることをご了承ください。)

「君の火がゆらめいている」感想文、書いてみた。

この本を選んだ理由は、障害のあるきょうだいを支える「きょうだい児」という言葉が気になったことと、 葉澄(はすみ)がどんな気持ちで毎日を過ごしているのか知りたいと思ったからです。

双子の姉・菜々美(ななみ)との生活がどんなふうに描かれているのか興味を持ちました。

ーーーー

物語の中で、葉澄が「しょうがない」と何度も言う場面が印象に残りました。

家でも学校でも、葉澄は自然に菜々美を支えています。 外食が難しかったり、家族の予定が菜々美中心になったりする中で、 葉澄は不公平だと思いながらも「しょうがない」と自分に言い聞かせています。

私はその気持ちを読んで、胸が苦しくなりました。 家族だからこそ当たり前になっていることや、がまんしてしまうことがあるのだと気づきました。

“きょうだい児”という立場には、周りからは見えない負担があるのだと思いました。きょうだい児という言葉は初めて知りました。調べてみると、○○市の中にもいくつかの支援団体が見つかりました。

ーーーー

もう一つ心に残ったのは、先生が言った「まずは相手を知ること」という言葉です。

葉澄が「無理しないでね」と言われたり、「福祉の道に進むんでしょ?」と決めつけられたりする場面は、 悪気がなくて悪気があっても、人を傷つけてしまうことがあると知りました。

同じきょうだい児として出会った圭太も、葉澄とは全くちがう環境にいます。

話してみて初めて、お互いの気持ちや状況がわかるのだと思いました。

人はみんな違うからこそ、まず知ろうとすることが大切だと感じました。

ーーーー

そして、物語の終わりに出てくる 「どんなひとでも当たり前に生きていける世界であってほしい」 という言葉が、とても心に残りました。

障害の有無や生まれた家庭の状況は変えられない事実で、 「個性」という言葉だけでは片づけられない現実があります。 だからこそ、社会がお互いを知り、必要な配慮やサポートを受けられることが “当たり前”であってほしいと思いました。

それは障害があるかどうかではなく、 すべての人と関わるときに必要な考え方だとも思います。

ーーーー

この本を読んで、 葉澄が自分の気持ちに気づき、 「姉のためだけじゃなく、自分の人生を選んでいい」と思えるようになる姿に勇気をもらいました。

私も、周りの人を決めつけず、まず知ろうとすることを大切にしたいです。

そして、誰かが困っていたら、その人が本当に必要としていることを考えながら 手を差しのべられる人になりたいと思いました。

葉澄が未来へ一歩ふみ出したように、 私も自分の気持ちを大切にしながら進んでいきたいです。

7.まとめ

夜空に打ち上げ花火。『君の火がゆらめいている』に出てくるシーンを表すイメージ

『君の火がゆらめいている』は、 葉澄の気持ちの変化を通して、大切なことを教えてくれる物語でした。

  • 相手を知ろうとすること
  • 自分の気持ちに気づくこと
  • 誰もが自分らしく生きられる社会とは何か

障害がある人だけでなく、 家族や友だち、まわりの人と関わるときに大切な “思いやり”や“理解しようとする姿勢”を学ぶことができます。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

読書感想文には正解はありません。

あなたが感じたこと、考えたことを書くことで、 その感想文は“あなたにしか書けないもの”になります。

この記事が、あなたの読書感想文づくりの助けになればうれしいです。応援しています!

~第72回青少年読書感想文全国コンクール「課題図書」~シリーズ更新中✨

※以下の作品も作成予定です。記事完成したらリンクをはります。

【チーム・テスならだいじょうぶ/カービー・ラーソン&クイン・ワイアット 作】

【リュウグウの砂に挑む:チームで小惑星のサンプルを分析/伊藤元雄 著】

あぱち
あぱち

ここまでご覧いただきありがとうございました!

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